インディージョーンズのラストシーンの地であるペトラ

ヨルダン・ハシミテ王国にある「ペトラ」という街は、実際に訪れてみると、大きな赤い岩が陽の光に照らされて輝きを放ち、見る者を圧巻します。
「ペトラ」とはギリシャ語で「岩」という意味。
岩盤地域のため農業を行うのは難しく、人々は交易によって生活を営んでいました。
また、渓谷にある岩盤地というその性質から、大雨などがあると渓谷を鉄砲水となって通り過ぎるため、甚大な被害が出ていました。
そのため、ダムを建造したり、水道管を整備するなど、古くから進んだ治水システムが確立されていました。

紀元前1世紀頃から賑わいを見せ、エドム人という民族がペトラ付近で居住、その後、ナバテア人がこの地域を占拠、辺り一帯の貿易を独占したと言われています。
ペトラには岩壁を切り開いた建物があり、都市の入口にある「シク」という岩壁の通路は大迫力ですが、これもナバテア人が造ったといわれています。

その後、紀元前64年頃、ナバテア人はローマの将軍によりその支配下に置かれ、不満を持ったペトラの住民は反乱を起こします。
そして紀元105年に当時のローマ皇帝がペトラ人を降伏させ、106年にはペトラおよびナバテア人は正式にローマ帝国に属することとなりました。
以降、街は衰退。
8世紀頃には廃墟と化してしまいます。

ペトラはとても長い間、人々に忘れられていました。
1812年にスイス人の旅行者ヨハン・ルートヴィセ・ブルックハルトによって発見され、詳細な調査が進められました。
そして、1985年、ペトラは世界遺産に登録となりました。

ペトラの見どころとして、「エルカズネ」という宝物殿があります。
これは岩肌を高さ43m、幅は30mほどにわたり彫って造られた建物であり、どのような用途として造られたのかははっきりわかっていませんが、王家の墓であるという見方が一般的です。
宝物殿は、有名な映画「インディー・ジョーンズ」のラストシーンにも登場しています。